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亜鉛の働き

亜鉛(サプリメント)の
働きとは?

亜鉛(サプリメント)の働きとは?│たはらウィメンズクリニック│吹田市の婦人科・女性内科・不妊治療亜鉛は、人間の体内で200種類以上の酵素の構成や酸素反応の活性化、ホルモンの合成や分泌の調整、DNAの合成、免疫反応の調整など、多くの機能に作用する栄養素です。
亜鉛は成人の体内に約2g含まれています。ほとんどは筋肉と骨に含まれますが、皮膚、肝臓、膵臓、前立腺などの多くの臓器にも存在しています。亜鉛はサプリメントとして摂取することで、風邪やインフルエンザの予防にも効果があるとされます。
亜鉛単体のサプリメントからマルチビタミンに含まれているものまで、様々なものが販売されています。

亜鉛の効果とは?

抗酸化作用

亜鉛は人間の体内にあるビタミンAの代謝を促し、ビタミンAを活性化させます。ビタミンAには抗酸化作用がありますので、体内の活性酸素や過酸化脂質を抑制するのに亜鉛は重要な働きをします。

免疫の向上

ビタミンAには粘膜を保護する働きがあります。亜鉛がビタミンAを活性化することにより粘膜が保護され、粘膜から入り込もうとするウイルスや細菌を除去し、それらから人体を守ります。
ウイルスや細菌が体内に入り込んだ場合には白血球が対応しますが、白血球にも亜鉛が含まれています。また亜鉛は細胞の生成やDNAの合成にも関わりますので、免疫細胞や抗体の産生にも必要な栄養素です。

生殖機能の向上

亜鉛は男性の生殖能力にも関係しています。亜鉛は前立腺に多く存在し、精子の生成に必須の栄養素です。亜鉛が不足すると、精子の数が少なくなる、精子の運動率が悪化する、勃起不全等の症状が現れます。

髪の毛・皮膚の健康維持

髪の毛や皮膚はタンパク質からできていますが、亜鉛はタンパク質の代謝を活性化する働きがありますので、亜鉛によって体内の新陳代謝がスムーズになり、髪の毛や皮膚の健康維持に役立ちます。

味覚を正常に保つ

亜鉛による体内の新陳代謝によって、舌にある味蕾細胞が生成されます。生成時にも亜鉛が必要となりますので、亜鉛は味覚を正常に保つためにも重要な栄養素と言うことができます。

うつ状態を緩和する

うつ状態は、脳の機能低下によって神経細胞の伝達機能に問題が生じることが原因の1つとされていますが、亜鉛は脳の機能を高める効用を持っていますので、うつ状態を緩和する効果があるとされています。

亜鉛は1日に
何mg摂取していいの?
毎日飲むとどうなる?

亜鉛は1日に何mg摂取していいの?毎日飲むとどうなる?│たはらウィメンズクリニック│吹田市の婦人科・女性内科・不妊治療亜鉛をサプリメントや加工食品などによって長期に過剰摂取すると、鉄や銅の吸収を妨げてしまい、貧血になったり、胃の不快感を起こしたりすることがあります。サプリメントなどで亜鉛を摂取する場合は、習慣的に摂取できる上限量を守りましょう。
以下は男所別の推定平均、必要量、推奨量、目安量、および耐容上限量を示す表です。
(※注意:単位はmgです)

年齢グループ 男性 推定平均 必要量 推奨量 目安量 耐容上限量※
0〜5ヶ月 - - 2 - - -
6〜11ヶ月 - - 3 - - -
1〜2歳 男性 3 3 - - -
女性 2 3 - - -
3〜5歳 男性 3 4 - - -
女性 3 3 - - -
6〜7歳 男性 4 5 - - -
女性 3 4 - - -
8〜9歳 男性 5 6 - - -
女性 4 5 - - -
10〜11歳 男性 6 7 - - -
女性 5 6 - - -
12〜14歳 男性 9 10 - - -
女性 7 8 - - -
15〜17歳 男性 10 12 - - -
女性 7 8 - - -
18〜29歳 男性 9 11 - 40 -
女性 7 8 - 35 -
30〜49歳 男性 9 11 - 45 -
女性 7 8 - 35 -
50〜64歳 男性 9 11 - 45 -
女性 7 8 - 35 -
65〜74歳 男性 9 11 - 40 -
女性 7 8 - 35 -
75歳以上 男性 9 10 - 40 -
女性 6 8 - 30 -
妊婦(付加量) - +1 +2 - - -
授乳婦(付加量) - +3 +4 - - -

亜鉛が手軽に
摂取できる食材

亜鉛(サプリメント)の働きとは?│たはらウィメンズクリニック│吹田市の婦人科・女性内科・不妊治療可食部100gあたりにおける亜鉛を多く含む食材を、ランキングでご紹介します。

順位 食品カテゴリ 食品名 亜鉛含有量 (mg)
1 貝類 牡蠣(燻製缶詰) 25.4
2 その他 小麦 15.9
3 貝類 牡蠣の水煮(養殖) 14.5
4 貝類 生牡蠣(養殖) 13.2
5 魚類 かつお(加工品) 11.8
6 香辛料類 パプリカ(粉) 10.3
7 魚類 ぼら、からすみ 9.3
8 畜肉類 牛[加工品]:ビーフジャーキー 8.8
9 畜肉類 ぶた[その他]:スモークレバー 8.7
10 魚類 さば類、さば節 8.4

参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂)全体版|文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html

亜鉛不足のサイン亜鉛不足のサインとは?│たはらウィメンズクリニック│吹田市の婦人科・女性内科・不妊治療

人の体内で亜鉛が不足すると、細胞分裂が盛んに行われる骨、皮膚、粘膜、味蕾などの組織にトラブルが生じます。症状としては皮膚炎、口内炎、脱毛症、食欲低下、感染症にかかりやすくなる、味覚障害、貧血などが見られるようになります。皮膚炎などの症状が回復するにはコラーゲンというタンパク質が必要になりますが、亜鉛が不足することでコラーゲンの合成が進まず、これらの症状が治りにくくなります。

どんな人が亜鉛不足に
なりやすい?

亜鉛不足になる原因の主なものとしては、亜鉛の摂取不足、何らかの原因による体内での亜鉛の需要増大や亜鉛の吸収不全、亜鉛の過剰排出といったものが考えられます。つまり亜鉛の需要と供給のバランスがとれないことが問題となるのです。

食べ物のうち、亜鉛を多く含むものは肉類、魚介類、乳製品などですが、食生活が偏り、このような食品を摂取する機会が少ないと亜鉛不足に陥りやすくなります。また妊婦の方や赤ちゃんへの授乳中の方、運動をされている方などは普通の方以上に亜鉛を必要とするので注意が必要です。

さらに亜鉛が体内で吸収されにくくなり、亜鉛不足になりやすい病気として、慢性肝炎、炎症性腸疾患、短腸症候群などに罹患されている方、亜鉛が排泄されやすくなり、亜鉛不足を起こしやすい病気として、糖尿病、腎臓病、肝臓病などに罹患されている方については亜鉛不足の予防のために意識的に亜鉛を摂取する必要があります。特に病気の方の場合は医師の指導にしたがって亜鉛を摂取するように努めましょう。