低用量ピルの効果
低用量ピルは「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」の2種類の女性ホルモンが配合されています。
主に下記の3つの効果があります。
- 排卵を抑制する
- 子宮内膜の増殖を抑制する
- 女性ホルモンのバランスを一定に整える
低用量ピルの副作用
(デメリット)・注意点
低用量ピルの主な副作用は、不正出血、吐き気、気分の落ち込みや変化、乳房の張りなどです。特に不正出血は約20%の服用者が経験すると言われています。
服用初期は体内のホルモンバランスが変化することで副作用が現れやすくなりますが、1~3ヶ月の服用でほとんどの症状は治まります。副作用がひどい時や、症状の悪化、3ヶ月以上継続する場合は、当院にご相談ください。
また重大な副作用に血栓症があります。服用によってリスクが少し増加しますが、気になる症状が見られた時はすぐにご相談ください。
中用量ピルの効果
中用量ピルは主に月経周期の調整に使用されます。
旅行や重要なイベント時と生理が重なる場合などに、予定月経前から内服して月経を遅らせるなど、月経周期の調整のために使用されます。
中用量ピルの副作用
(デメリット)について
中用量ピルは低用量ピルに比べて卵胞ホルモン(エストロゲン)が多く配合されているため、副作用がやや出やすい傾向にあります。中用量ピルには主に下記のような副作用があります。
- 不正出血
- 胸の張り
- むくみ
- 体重増加
- 吐き気
- 頭痛
など
アフターピル(緊急避妊薬)の効果
低用量ピルの飲み忘れやコンドームの破損など、避妊失敗の可能性がある場合は、アフターピル(緊急避妊薬)を服用することで妊娠確率を大幅に減少できます。
アフターピルには「排卵抑制」や「排卵」を遅らせる作用があり、さらには受精や受精卵の「着床」阻害の働きもあると考えられています。
高い避妊効果が期待できますが、性交渉からの時間経過とともに避妊効果は減少し、24時間以内で95%、72時間以内で85%の避妊効果になります。
避妊失敗に気づいたら早めに当院に受診してください。
アフターピルの副作用
主に下記のような症状がありますが、症状は軽く済む場合がほとんどです。
- 吐き気
- 嘔吐
- 頭痛
- 不正子宮出血
など
当院で取り扱うピルの種類・費用
低用量ピル
種類
- マーベロン28
- トリキュラー28
費用
2,750円(税込)
中用量ピル
種類
- プラノバール
費用
3,300円(税込)
アフターピル
種類
- ノルレボ
費用
8,800円(税込)
ピルに関するよくある質問
ピルの避妊効果はいつから?
初めてピルを開始した時の避妊効果は「7日目以降」から発揮されるため、服用開始から7日目までは性交を控えるかコンドームを使用して避妊するようにしましょう。
ピルを飲むことで精神面へ影響が起こることはありますか?
低用量ピルの副作用として、気分の落ち込み、食欲不振、不眠といった抑うつ症状が現れる場合があります。
割合は約0.1%から5%未満ですので頻度は少ないですが、服用して数日後に症状が表れた場合は、薬剤惹起性うつが考えられます。うつ症状などの副作用は、飲み始めに起こり、3ヶ月程度飲み続ければ改善されるのが一般的です。
ピルを飲むことをやめるとどうなりますか?
ピル服用中は、排卵が抑えられ妊娠中のようなホルモンバランスになっています。服用を止めると体は元の状態に戻るため、生理痛やPMS(月経前症候群)/PMDD(月経前気分障害)、肌荒れやニキビなどの月経随伴症状があった方は、同じような症状に悩まされてしまうことがあります。
低用量ピルと中用量ピルで効果は違いますか?
中用量ピルと低用量ピルの主な違いは、エストロゲンの配合量です。中用量ピルはエストロゲンの配合量が多く、より高い効果を望める反面、副作用のリスクも高くなります。
低用量ピルが認可されるまでは中用量ピルが主流でしたが、現在では主に低用量ピルが使われています。避妊や月経トラブルの改善目的では低用量ピルが選ばれ、月経周期の調整などには中用量ピルが使用されています。
中用量ピルを服用すると太りますか?
中用量ピルを服用することで、「太った」と感じる方がいますが、これは主にホルモンの作用による「むくみ」が原因と考えられます。
むくみは利尿剤の使用などで緩和できる場合がありますので、普段からむくみやすい方は、事前に医師にご相談ください。