避妊に失敗したかも…
避妊の失敗例
避妊をしていても、その方法が間違っていたり不意のアクシデントが起きたりすると、避妊に失敗する可能性があります。以下では、避妊の失敗に繋がる事例を紹介します。
コンドームが破けた・
穴が開いていた
コンドームは非常に薄いゴムでできているため、破れることがあります。爪が長いと装着時にコンドームに穴が開きやすくなるため、適切に装着しましょう。また、ゴムは劣化しやすく、古いコンドームは破損する可能性があるため、使用期限の過ぎたコンドームは使わないようにしましょう。
コンドームが外れた
(膣中に残った)
コンドームを選ぶ際は、男性の陰茎のサイズに合ったものを選びましょう。サイズが合っていないと途中で外れやすくなり、膣内に残って避妊失敗になる可能性があります。
ピルの飲むのを忘れて
しまった
飲み忘れたタイミングによってリスクは異なりますが、ピルを飲み忘れると避妊に失敗するリスクが高くなります。
性行為の最後だけ
コンドームを
使用していた
射精の前に出る分泌物にも精子が含まれているため、性行為の最後だけコンドームを使用しても避妊効果は期待できません。コンドームは性行為の最初から装着するようにしましょう。
膣外に射精した
膣外に射精する方法は、正しい避妊の方法ではありません。射精前の分泌物にも精子が含まれているため、妊娠する可能性があります。
生理日や安全日に
コンドームを使用しない
生理日や安全日でも、コンドームを使用しないと妊娠する可能性があります。精子の寿命は一般的に3日前後ですが、1週間生存する場合もあります。排卵のタイミングはストレスや体調の影響を受けやすく自分でコントロールするのは困難なため、生理中であってもコンドームは必ず使用しましょう。
避妊に失敗した時の対処法「アフターピル」について
アフターピル(緊急避妊薬)は、避妊に失敗したかもしれない時に、性行為から72時間以内に服用することで妊娠を防ぐことができます。心配な性行為からアフターピル内服までの時間が短いほど高い効果が期待できるとされており、性行為後24時間以内の服用であれば90%以上、48時間以内で80-90%の避妊率が期待できます。
「アフターピル」を
処方してもらう方法
アフターピルは産婦人科で診察を受け、医師に処方してもらう必要があります。近年ではオンライン診療で入手する方法もありますが、手元に届くまでに時間がかかることがあります。また、個人輸入のインターネット通販には、国内未承認の海外製ピルが多く、薬の有効性や安全性が保証できません。そのため、性交後なるべく早めに受診して、処方を受けてください。
「アフターピル」の効果があったのか不安・・・
アフターピルを服用しても、本当に避妊ができたのか不安になることもあるでしょう。避妊できたかどうかは、以下の方法で確認することができます。
妊娠検査薬で確認
アフターピル服用後に月経が起こると、避妊が成功したことを示すサインです。しかし、不正出血や妊娠初期の出血の可能性もあるため、アフターピルを服用した3週間後に市販の妊娠検査薬を使用して確認しましょう。
医療機関へ相談
市販の妊娠検査薬を使用するタイミングや使用方法によっては、妊娠検査薬を使用しても100%確実な判定とは限りません。そのため検査結果に不安がある場合は、医療機関で検査を受けましょう。
主な避妊方法
性行為前にできる主な避妊方法として、低用量ピル、コンドーム、子宮内避妊具(ミレーナ)の3つがあります。それぞれの特徴や使用方法を理解し、自分に合った避妊方法を選びましょう。
低用量ピル
低用量ピルはエストロゲンとプロゲステロンの2種類の女性ホルモンが配合されている錠剤で、排卵を抑制することで妊娠を防ぎます。また、生理痛や月経前症候群(PMS)の症状緩和にも有効です。
低用量ピルは忘れずに服用すればほぼ100%に近い避妊効果が得られますが、飲み忘れると排卵が起こり、妊娠する可能性があります。
コンドーム
薄いゴム製の袋を男性性器に被せて装着し、精子が膣内に進入するのを防ぎます。エイズなどの性感染症予防にも効果があり、高い避妊効果が得られます。しかしコンドームは正しく使用しないと避妊の失敗に繋がるため、注意が必要です。避妊の失敗率は2~18%であり、コンドームの破損や脱落、精液の漏れが合った場合は、緊急避妊薬が必要となります。
子宮内避妊具(ミレーナ)
子宮内避妊具を子宮内に挿入して受精卵の着床を防ぎます。ミレーナは合成黄体ホルモンを持続的に放出して子宮内膜を萎縮させ、受精卵が着床できなくなることで、ピルと同程度の避妊効果が得られます。子宮内膜が薄くなるため生理時の出血量は少なくなり、生理痛も軽減されるため、月経困難症や過多月経の方の治療にも用いられることがあります。
ただし分娩未経験の方には挿入が困難な場合があったり、挿入後も腹痛や出血が続いたりします。また、挿入後から5年以内に抜去するか入れ替えが必要になります。
避妊に失敗し妊娠した…
ひとりで悩まず、相談を
予期せぬ妊娠をして悩んでいる場合は、お一人で悩まずに、当院までお気軽にご相談ください。
「産む選択」と
「産まない選択
(人工中絶手術)」
予期せぬ妊娠が発覚した場合、できるだけ早めに当院にご相談ください。「産む選択」をするかどうかは、お一人おひとりの経済状況や生活環境で異なりますが、「産まない選択」をする場合、速やかな決断が必要です。人工妊娠中絶手術が受けられる期間は、妊娠12週未満までと母体保護法で定められています。妊娠12週以降(22週まで)は中期中絶となり、入院して分娩することになりますので、お身体に負担をかけないためには、妊娠初期の妊娠12週未満で人工妊娠中絶手術を受けるのが望ましいです。